つくば市議会議員 金子かずお


週刊・新社会つくば
2008年8月19日 第619号 発行:新社会党つくば支部

金子かずお議会報告・一般質問から

研究機関等の事故に対する対応について


質問・金子かずお議員

ここ数年にわたり、以前は、国の大学や研究機関、近年では、独立行政法人の機関に変わるなどしてきていますが、隔離圃場で無許可の遺伝子組み換え実験、化合物溶液の誤廃棄による被害、管理区域外での放射性物質の管理、無許可で危険物の保管、研究室の火災などが発生し、市民の安全と安心の立場から重大な問題となってきていると感じております。

そして、今回の筑波宇宙センターで、砒素が実験室内において漏れた事故の報告のおくれの問題であります。

つくば市との約束である公害防止に関する確認書で、報告義務があるにもかかわらず報告がおくれたわけでありますが、先ほども述べましたが、これまでも、さまざまな不始末が発生し、いずれの案件もその都度市におわびと報告があるわけであります。

ある意味では、それは全くありがた迷惑な話だというふうに私は思っております。

そこで伺いますが、事故やトラブルが発生した都度に、市の担当部局で対応となってきているわけでありますが、相変わらず事故が多発している状況であり、市が市民に伝えている安全と安心の立場を十分理解してきている状況ではないような気がします。

この際、研究機関における事故等に対応できるいわゆる危機管理に対応する担当部局の一元化を考えることが必要なのではないかというふうに思っておりますので、このことについては、最高責任者であります市原市長に考えをお伺いしたいというふうに思っております。

答弁・市原健一市長

研究機関の事故に関するご質問でありますが、この問題に関しては、以前よりたびたび議員にもご質問いただいて、私の方から、再三にわたり、事故、不祥事を起こした研究機関には遺憾の意を強く表明すると同時に、再発防止に関して、強く事故の防止に関して体制を整えるように要望をしてまいりました。

そういった中で、今回もJAXAの方でこういう事故が報告されたということは非常に遺憾であります。

しかし、私は、一方で、こういう事故や不祥事、こういうものがあることによって、科学技術の進歩、こういうものも全面的に否定されてしまうということが一つは非常に危惧していることであります。

こういうようなことから、現在、独立行政法人と安全安心に関するそういう連携協力などを包括した包括協定、こういうものを結ぶべく協議中であります。

この協定締結後には、関係部署において個別事項に関する協定締結を予定しております。

このような協定を締結することで、研究機関に緊張感を持たせることができると思っています。

事故などの発生に伴う窓口、これにつきましても、災害事故などに関する個別協定を締結することから、業務に精通した担当部署になることが最善ではないかと思います。

現在進めている包括協定については、政策審議室が総合的な窓口になるということになっておりますので、市としての総合的な窓口ということで理解していただければと思います。




(c) Kaneko Kazuo 2008-