つくば市議会議員 金子かずお


週刊・新社会つくば
2009年5月1日 号外 発行:新社会党つくば支部

第八十回メーデーアピール


世界恐慌の嵐が吹き荒れる中、第80回メーデーを迎えた。

失業と貧困が働く者を襲い、今日ほど労働組合の役割が求められているときはない。メーデーは、8時間労働制を求める闘いから始まった。資本主義の発生以来、労働者は、資本の搾取と政府の弾圧に抗し、労働組合をつくり、闘い、連帯を強め、労働基本権をはじめ、多くの社会的生存権を勝ち取ってきた。

しかし、1980年代にはじまった新自由主義は、労働組合を敵視し、働く者の権利を奪い、その結果、貧困と差別、そして暴力が、世界を、人間社会を蝕んでいる。日本でも、規制緩和・民営化はワーキングプアを大量に生みだし、現場では企業の横暴が強まり、過労死、うつ病、労災の多発となって労働者を苦しめ、そして今、首切り・賃下げ攻撃が激化している。

また、世界恐慌は、「富める者・強いもの」と「貧しい者・弱い者」という階級矛盾を強め、世界に亀裂をもちこんでいる。それが、「新しい戦争」の温床となっている。戦争で貧困は解消できない。しかし、日本政府は平和を求める世界の潮流に逆らい、軍事大国路線をひた走り、アジアに緊張をもちこみ、平和への脅威となっている。

労働は社会の基盤だ。派遣など非正規労働者や未組織として放置されてきた仲間が、人間の尊厳を求めて動き出した。「年越し派遣村」は闘えば共感が広がる、そして社会問題化すれば政治を動かすと、勇気と希望を与えてくれた。また、国鉄闘争は、早期解決に向けて政府に決断を迫る段階を迎えた。「非正規・正規」「組織・未組織」の枠を超え、大きく連帯の輪を広げるならば、労働運動は停滞から前進へと動き出すだろう。

働く者は団結し、より良き未来のために前進しよう。  2009年5月1日


《スローガン》

☆大幅賃上げと生活できる最賃制の確立を!

☆サービス残業の追放、一日八時間労働制を実現し、人間らしい生活を!

☆非正規雇用労働者の待遇改善・均等待遇、同一価値労働同一賃金実現!

☆女性の働く権利を守り、あらゆる差別をなくそう!

☆中小・下請け・契約・パート・派遣労働者など不安定雇用と低賃金を強いられている仲間と連帯し、職場に労働基本権を 確立しよう!

☆労働法制の全面改悪に反対し、労働者派遣法を抜本改正し、労働者保護の労働法制実現、解雇制限法を制定させよう!

☆国鉄闘争勝利、全ての争議の全面解決を!

☆学校現場への成績主義・管理強化反対、日の丸・君が代強制に反対し、改悪教育基本法を見直そう!

☆年金・医療・介護保険制度の改悪反対、後期高齢者医療制度廃止、社会保障制度の充実、低家賃公共住宅の大量供給を実現させ、暮らしと福祉を充実させよう。

☆ソマリア沖派兵・「海賊対処法」反対。自衛隊の海外からの撤退実現。あらゆる戦争反対、憲法擁護・第9条を活かす闘いを推し進めよう




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