つくば市議会議員 金子かずお


週刊・新社会つくば
2009年6月9日 655号 発行:新社会党つくば支部

金子かずお議会報告・一般質問から

つくば養護学校の入学児童生徒の増加に伴う市の考え方について③


質問・金子かずお議員

養護学校の関係につきましては、私の思っていることと、教育長の思っていることと、ほとんど同じような認識でありますので、この地域の養護学校が良くなるために知恵を出していきたいと思っております。

先ほども述べたように、就学相談については、昨年度の2名体制から4名体制に増員されて、教育や医療や福祉など関係機関と連携をとり、親身になった相談と指導が行われていることで、保護者からも評価を得ており、その政策は保護者の支えになり、重要な政策だと思っております。

これらがさらに有効的に活用されることを願っています。

さて、県立つくば養護学校のホームページを見ると、学校から発信する資料が提供されています。

その中の一つに、平成20年度学校経営計画表を見ると、つくば養護学校は、数量的な分析を含めた現状分析と課題を6項目挙げています。

内容は、一つとしては開校2年目の課題として、二つ目として個に応じた指導の充実、三つ目として研究機関との連携、四つ目として地域支援の推進、五つ目として自立活動の指導、六つ目として進路指導の推進、この六つを挙げております。

中でも、地域支援の推進については、養護学校から地域支援センターを通じて市内の小中学校に特別支援教育関係を含めてお世話になっていると思っております。

しかし、ひとつ気になることがあります。

最初の一つ目の開校2年目の課題の中で、「児童生徒の増加に伴い普通教室やスクールバスが満杯状態となり、給食調理室の制限などの課題もある。状況を把握しながら対応を検討していくか、関係者には十分な説明をして理解を得る必要がある。11月の教育月間には地域住民を対象にした学校公開を行い理解啓発を図る」と課題に対してそのように記載があるわけです。

さらに、中期的目標や今年度の重点目標も書いてあるわけで、開校2年目の課題について、対策が目標から、私はそれを見ている限りでは見えてこないような気がします。

ますます人口がふえてくるつくば市では、人口比率として障がいを持つ人が増えてくるのは周知のとおりと思います。

障がいを持つ人が増えることは、養護学校を選択する児童生徒も増えるということになるわけです。

つくば市としては、この間さまざまな活動、行動を行っておりますが、具体的な対応や行動についてどのような状況が行われたのか、お聞かせ願いたい。

私は、この発信を見て、親とか関係者にメッセージを送るというよりも、もっともっと担当している県教育委員会とか、そういうところにも積極的に養護学校がもっと働きかけていくべきであると思っています。こういう文書が出てきて、インターネットで見たら、父兄はやはり不安になると思うのです。

そういう点でつくば市が果たす役割も相当あると思っておりますので、その辺のことについてお尋ねしたいと思っております。

答弁・柿沼宜夫教育長

  保護者の不安や心配をなくすために、また今後の就学について万全を期すために、つくば養護学校にかかわる児童生徒受け入れ枠の拡大についてという要望書を、10月1日に教育長名で養護学校長あてに提出いたしまして、相互の話し合いをしてまいりました。また、10月10日には、私みずから県庁に出向き、直接お話をしてまいりました。

そして、市長名の要望書を茨城県教育長あてに提出し、今後は機会あるたびに養護学校の充実について要望してまいりたいと、そういうふうに思っております。

質問・金子かずお議員

具体的に市の対応として教育委員会、市長部局で動いていただいているということでありますので、大変感謝を申し上げたいと思っております。

地元の市議会でも、このように心配の声があるということもあわせてお伝え願いたいなと思っておりますが、養護学校の建設に対して多大な力を入れていただいて、現在、市長になっております市原市長には、やはり継続的な課題だと思っておりますので、ぜひ県の方に重ねてつくば市の意見を発信していただきたいと思っておりますが、このことについて少しお話していただければと思います。

答弁・市原健一市長

つくば養護学校のことに関しては、金子議員ご存じのように、この誘致に当たっては大変長年取り組んできて、やっと開校にこぎつけたわけで、しかし、開校して2年目でこれほどの利用者があるとは、私は正直言って思っていませんでした。

当時、この用地を確保するときも、県は今と同じように財政難でして、その財政難という観点から、当初予定していた用地が大幅に削減されてしまったということが、今、本当に残念でならないと思います。

やはりまず 財源というものをしっかり確保することの重要性、これを今のつくば市において改めて感じるわけですが、それはさておいて、178名在学しているうち、132名しかつくばから通学していないということで、私は、当初、つくば市内の障害児の方のためにこれを何とか誘致ということで努力したわけですが、それが残念ながらつくば市の必要なお子さん方がすべて無条件で入れないというような不安を一刻も早く解消できるように、県にこれからも継続して要望していきたいと思いますし、議員さん皆さんからも県の方に要望をお願いできればと思っています。




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