動物愛護の取り組みで研修
千代田区役所で実施している飼い主のいない猫去勢不妊手術費助成事業「猫,を飼って下さる方を探しています!」等の取組みを、今井孝議員・田宮直子議員・飯岡宏之議員・金子議員の四人で2月8日に千代田区を視察しました。
近年の動物愛護の高まりの中で,茨城県など全国のいくつかの自治体において,殺処分や動物一時預かりの環境など,その在り方について注目されるようになってきています。
市内でも,野良犬、野良猫について,市環境課が県と協力をしながら対応していますが,市内で動物愛護の活動する市民団体からは,いくつか要望も寄せられています。
ペットブームの中で,虐待や放棄など,心ない飼い主による行為が報告される中で,動物愛護の意識を高めると共に犬や猫を正しく飼育する取り組み,捨て犬や捨て猫が危害を加えることのない街をつくっていくために,自然繁殖を繰り返さない取り組みが求められています。
現在つくば市では,飼い主のいる犬猫の避妊去勢手術費補助金制度があり,市民や獣医師など関係者からも評価をいただいているが,捨て犬・捨て猫についての対策は定まっていません。
この点について,東京都千代田区では,飼い主のいない猫去勢不妊手術費助成事業を展開しています。つくば市との考え方の違い,千代田区の動物愛護についての取り組みを学ぶために視察を試みました。
千代田区の取り組みについて
千代田区飼い主のいない猫の去勢不妊手術費助成事業の経緯は、平成十一年に,区内の公園に二十匹ほどの飼い主のいない猫が虐待されているという匿名の苦情から始まりました。
その年の十一月には,区議会において,ボランティアへの助成について質問があり,区長の前向きな答弁,十二月には区民(在住・在勤・在学等)783
名の署名により,「猫の不妊去勢手術助成制度」の復活及び改善を求める陳情書が出され、平成十二年四月には,「千代田区飼い主のいない猫の去勢・不妊手術
費助成事業要綱」を制定し,六月より本事業がスタートした。
当初は三ヵ年の時限事業として実施したが,第一回の普及員連絡会の中で,意見交換が行われ,現在の「ちよだニャンとなる会」の基盤が作られた。
平成十五年に,三ヵ年の最終年度を迎えたが,まだ区内に飼い主のいない猫がいる等から,事業延長を決めて現在に至っています。
事業の内容について
去勢手術(オス)が一万七千円,不妊手術(メス)二万円,妊娠中二万五千円で、普及員は区内在住者を募集し,現在66名いる。
これまでの実績について
本年十二月には,ボランティア発掘も含めて,十周年を記念して,講演会と映画上映を計画中。
10年間で,およそ1600回弱の手術助成をした経緯、三~四年すれば,その地域で飼い主のいない猫がいなくなるという実績があり、都内では,23区中21区で助成制度を実施している。
都の引き取り処分数が,五分一以下,死体処理も半減している。都の方でもハルスプラン(五年間の計画)を三年で達成した。十年間やっているが,飼い主のいない猫が無くなることはなく,今年度も予算額の250万円を消化しそうの勢いという。説明でした。