つくば市議会議員 金子かずお
週刊・新社会つくば 金子さん町を歩く 議会報告

週刊・新社会つくば
2011年8月16日 第761号 発行:新社会党つくば支部

文教福祉委員会で行政視察


 金子かずお議員の所属する文教福祉常任委員会では、子どものたちの幸せな生活のために子育てに係わる方々を応援する『子育て支援事業』及び教育の充実を図る支援策としての『教育支援プラン』について、金沢市役所、福井市役所、坂井市役所を訪問し研修を行なった。

 金沢市役所では、福祉保健局こども福祉課の山田伸二課長補佐(庶務・保育所担当)より市独自で取り組み中の『かなざわ子育て夢ステーション事業』について詳細を伺った。

 また、金沢市には江戸時代の代表的な林泉回遊式大庭園の兼六園がある。

 兼六園はもともと金沢城の外郭として城に属した庭で、庭としての歴史は城に面した傾斜地が古く、加賀藩5代藩主・前田綱紀氏が1676年に、この地にあった作業所を城内に移し、池などを整備し周辺を作庭したのが始まりとされています。

~金沢市役所~
かなざわ子育て夢プラン2010

 金沢市では、少子化対策推進行動計画(かなざわ子育て夢プラン2010・平成22年度から26年度まで)を策定し、みんなで育む 子どもの顔 子育ての喜びが実感できるまち金沢を理念にした取組みが進められています。

 行動計画の基本方針は以下のとおりです。

[基本方針]
①親と子どもが心豊かに向きあえる子育て環境をつくる。
②仕事と生活が調和できる環境をつくる。
③金沢市を担う未来の親の育成と若者の自律を支援する。
④子どもと家族の心と体の健康づくりを支援する。子どもをとりまく安全で優しい生活環境をつくる。


かなざわ子育て夢ステーション事業

 金沢市では特に、地域の子育て支援の充実を推進していくために、かなざわ子育て夢ステーション事業として市独自の施策で実施している。

[主旨・目的]

 市内に多く設置されている保育所・幼稚園・児童館を身近な地域の子育て支援拠点の場として開放し、それぞれの施設や地域の特色を生かした子育て支援事業 を実施することにより、育児不安の軽減、家庭で子育てをする親の孤独化の防止、親同士や地域との交流、これから親となる世代の啓蒙強化などを図り、子育て に関し、「夢と希望」が持てる地域社会づくりに資する。

としています。


かなざわ子育て夢ステーションの設置状況

 「ベビーカーを押して行けるところ」ということで、おおむね市内の小学校区1~2箇所ずつ設置する計画で、プランの数値目標は平成26年度までに160箇所としている。

 平成17年度は84箇所からスタートし、平成21年度は133箇所となり前年度比8箇所増となっている。平成22年度では幼稚園で実施されていた一箇所が減となっている。


かなざわ子育て夢ステーション事業の実施状況

 保育所では県立・市立・私立を含めて81箇所、幼稚園は私立21箇所、児童館は30箇所で実施され、
①子育て相談
②子育て支援情報の提供
③親子ふれあい教室
④施設の開放・・は必須の基本事業となっている。

 また、各施設の選択事業として、
①小中高校生の乳幼児ふれあい体験教室
②地域の高齢者との伝承遊び等
③地域の大人たちとの交流事業
④心のケア(カウンセリング等)事業
⑤子どもボランティアなどとなっている。

これらの事業は補助金で運営されている。


かなざわ子育て夢ステーション事業を支える他の事業

 先に述べた行動の基本方針を実現させていくためには、かなざわ子育て夢ステーション事業だけで完成するものではありません。

 そのために、他の自治体と同様に子育ての保育事業では、延長保育、夜間保育、休日保育、年末保育、乳児保育、統合保育、24時間保育、一時預かり、休日一時預かりなどに力を入れている。

 児童館事業などでも、児童会館1館と地区児童館30館の31館で運営され、放課後児童クラブは今年度80クラブで運営されてきている。 

 制度改善にも取り組まれ、事業主負担分の補助や退職金制度の導入、指導員待遇改善を市独自で実施、大規模クラブへの補助指導員の加配、防犯設備の 設置など様々な取り組みがなされ、従来の事業との連携や協働などが重視されてきています。その集大成が、かなざわ子育て夢ステーション事業として表現され ているものと思います。


つくば市の子育て事業


 つくば市も子育て支援サービスに力を注いできています。

 例えば、保育所、一時預かり、病後児保育、つくば子育てサポートサービス、幼稚園、児童館、児童クラブ、認可外保育施設、出張子育て広場、保育所 地域交流事業、幼稚園体験保育、小育てサークル、母親クラブなど多様な事業を行なっています。それらの施策をもう一度見つめ、金沢市のように相互連携を市 で組み立てることで何倍もの成果が期待で来るとすれば、見直すことも重要ではないか。

子育て総合支援センター

 つくば市の子育て支援サービスの中核を担う施設とて、子育て親子のつどいの広場、子育てに関する講座や相談、情報提供、一時預かり、子育て支援者の育成など、各種の事業に取り組んでいます。

 子ども達の元気な声と笑顔が広がり、すべての利用者が安心してくつろぐことができる快適なセンターを目指しているとセンター長さんのお話し、この 施設は、指定管理者による運営となっていますが、計画の発表いらい指定管理者の体制がいいのか市の直営がいいのか大きな論議の末に指定管理者による運営と なった経緯があります。


市内に5カ所の子育て支援拠点があります

 子育て支援拠点では,子育て親子が自由に遊べるスペースがあります。他の子育て中のママやパパとおしゃべりしたり,スタッフに子どもや育児の相談などもでき、無料で利用できます。

「つくば市子育て総合支援センター」
 (つくば市役所旧桜庁舎敷地内)
「かつらぎクラブ」
 (かつらぎ保育園)
「チェリークラブ」
 (さくら学園保育園)
「おひさまクラブ」
 (わかば保育園)
「ままとーん つどいの広場」
 (特定非営利活動法人ままとーん)




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