つくば市議会議員 金子かずお
週刊・新社会つくば | 金子さん町を歩く 議会報告

週刊・新社会つくば
2011年11月15日 第773号 発行:新社会党つくば支部

つくば市民大学


 「つくば市民大学」は、“まなぶ・つながる・つくりだす”という3つのキーワードで展開する、私たち自身がつくる学びの場です。大学と      いっ ても、正規の教育機関ではありませんし、 世代や立場、組織の枠をこえて学び、交流するなかから、地域や社会の課題を解決するために私たち自身ができることを探っていく場であります。 つくば市民大学は、労働金庫つくば支店の五階で定期的に開催され、これまでにない形態で主催されている講座ですが、理念を以下に記してみました。

 つくば市民大学には、学生・先生・職員といった固定の関係はありません。学びたい、教えたい、支えたい…。いろいろな「あなたらしい」関わり方ができます。

 つくば市民大学では、暮らしの中の「なんでこうなるの?」「なんとかしたい!」を分かちあい、ともに考えることができます。 つくば市民大学は、興味・関心をこえて語りあえる「縁側」です。つくば市に在住・在勤の方だけでなく、どなたでも参加できます。

 つくば市民大学は、「自分らしく働きたい」「地域や社会に役立つ活動がしたい」という思いを応援しあい、カタチにしていく場です。

 つくば市民大学は、労組・生協・NPO・市民団体などのみなさんの「伝えたい」「広げたい」を応援します。

 つくば発の新しい試みに、参加をしてきましたので、一部を紹介します。


シリーズのテーマ

原発がなくてもやっていけるのか?

 誰もが直面している「みんなの」問題でありながら、情報が論者の立ち位置によって大きな差異があったり、解釈に高度な専門知識が必要だったりして、「みんなで」考えるのが困難な原子力災害とエネルギー問題です。

 つくば市民大学では、今回、テーマに沿って集めた情報をもとに、率直に語り合い、聞き合って、「みんなで」考える手がかりにしたいとして、原発がなくてもやっていけるのか?を三回に分けて講座が開催されました。

シリーズ第1回目

建設した原発を一度も稼動させなかった国、オーストリア

 1970年代に巨額の資本を投資して建設された原発ですが、1978年に国民投票で操業しないことが決定。原発の建設禁止は憲法にも明記されていますが、そのオーストリアのエネルギー事情を学びました。

 国民投票(50.47%が反対)で、完成したツヴェンテンドルフ原子力発電所を稼動させず、水力と火力発電を主に2020年までに再生可能エネルギーの割合を34%に引き上げようと、バイオマス発電などの開発を国をあげて進めています。

 日本からも、多くの研究者が視察にオーストリアを訪れるという環境先進国に長く住む日本人にスカイプ(インターネットを利用し、中央サーバーを通さず に、ユーザー同士がパソコンを直接接続して通話する仕組み)を通じてオーストリアと日本のつくばで対話をして、現地の実情について知見を深めました。

シリーズ第2回目

電力を180%自給している葛巻町

 日本でも、クリーンエネルギーを風力・太陽光発電・バイオマスなどによって生み出すとともに、町民あげての取組みが進められている葛巻町があります。

 岩手県の葛巻町は、省エネルギーの取り組みにより、3,000世帯の町内で、17,000世帯分の電力を供給してきている町であります。

 シリーズ2回目もスカイプ(インターネットを利用し、中央サーバーを通さずに、ユーザー同士がパソコンを直接接続して通話する仕組み)を通じて町役場の職員から葛巻町の取り組み情報をお聞きした。

シリーズ第3回目

日本は実はエネルギー大国?地熱発電の可能性

 日本の地熱発電実用化の技術は世界一といわれていますが、一般的には知れわたっていません。

 火山・地震大国の日本では、世界でも珍しいほど熱エネルギー資源に恵まれた国だと言われていますが、なぜ、どうして広がらないのか、それらの疑問について産総研の地熱発電の専門家にお話を伺いました。


つくば市民大学で学んだ感想

 今回の事故の結果を見れば、「原発がなくてもやっていけるのなら、無い方がいい」と思います。

 しかし、「原発が無いと電力が足りなくなる」「昔の暮らしには戻れない。大幅な節電は無理」「日本は資源が乏しい」などの理由から、原発を認めざるを得ないと思っている人も少なくありません。

 本当はどちらでしょう?

 先入観はありませんか、情報を整理し、知識を高め、多方面から検討できる力をつける必要を感じた講座でした。


安全・安心調査特別委員会で厚木市と戸田市を視察する


 安全・安心調査特別委員会では、11月8日と9日に「セーフコミュニテイ」を実施している厚木市と戸田市で行なっている「防犯対策」についての研修を行なってきました。

 また、千葉県西部防災センターに立ち寄り、地震のメカニズムと震災時での初期対応、震度7の模擬地震などを学びました。


つくば市民文化祭が開かる


 例年行なわれている文化祭が今年も開催されました。

 会場は、これまで使用していた施設が3・11の東日本大震災で被害を受け、昨年より会場数を減らして開催されました。

 カピオ会場では、小・中学校の児童生徒による書や絵画などが展示され、民家園や桜体育館などでも趣味のグループを中心にした作品の展示がありました。


つくば市議会・定例会の日程


 つくば市議会の12月定例会は、11月30日に招集され、7日、8日、9日に一般質問が予定されています。インターネット中継があります。




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