つくば市議会議員 金子かずお
週刊・新社会つくば | 金子さん町を歩く 議会報告

週刊・新社会つくば
2012年3月6日 第787号 発行:新社会党つくば支部

[金子かずお議会報告・一般質問から]

放射線量対策について


質問・金子かずお議員

 東北地方太平洋沖大地震により、運転中でありました東京電力福島第一原子力発電所の1号機、2号機、3号機は地震により電源を喪失したため非常用電源が起動されたが、津波により予備電源を喪失し、燃料を冷却する機能を失いました。 

 その結果、1号機、2号機、3号機とも水素爆発が起き、原子力建屋が破損するなどし、放射性物質が外部に放出されました。

 現在も、住民の避難や室内退去、酪農、水産物の一部出荷制限など、周辺地域には大きな被害をもたらし、日常の生活にも大きな影響を与えています。

 つくば市においても、放射線量の定点計測を行うなど、市民に不安が生じないように努力をしていますが、放射性物質は広範囲にわたり、最近ではホットスポットも多く出てきている状況であります。 

 その一例として、市内の調整池で放射線量の高い数値が測定されておりますが、その対応と今後の対策について市の考え方を伺いたい。


答弁・環境生活部長

 調整池の対応についてのご質問でございますが、つくば市所管の29調整池、105ポイントで調査を実施しましたところ、4カ所の調整池で地表1メートルで毎時1マイクロシーベルトを超える数値が測定されました。

 いずれも従来から人が立ち入ることができる場所ではありませんが、立入禁止を徹底しております。

 また、隣接道路の値は、国の基準や専門家の意見から健康に害を及ぼす値ではないと考えております。

 放射線対策懇話会の意見では、仮置き場がない状況で土を取り出すことが最善策ではないとのご意見もあるため、仮置き場が設置されるまでは、土のう袋による封じ込めなどを行い、調整池としての機能を損なわない低減策を講じてまいります。


質問・金子かずお議員

 調整池の対応は、早期に対処することが必要であろうかというふうに思います。

 答弁については、当面の策として見守っていきたいというふうに思いますが、放射線量の高い数値については、他の地区でも新たに発見されるかもしれませんので、同等の対応が求められるというふうに思っております。

 仮置き場についても、設置付近の住民の理解の問題などもあるかというふうに思いますが、設置についての計画概要についてお尋ねしたい。


答弁・環境生活部長

 仮置き場についてのご質問でございますが、放射性物質汚染対処特措法に基づく汚染状況重点調査地域への指定を国に要請しており、除染計画の中に仮置き場を位置づけてまいります。

 一方で、つくばのような低線量の状況で、あえて放射性物質を集めることが最適な方法とは言えないため、仮置き場については、周辺住民の意見や協力をいただきながら、慎重に対応してまいりたいと考えております。

 なお、仮置き場の設置に際しては、国による専門家の派遣制度を活用して、安全性について万全を期してまいります。


質問・金子かずお議員

 放射線量の対策についてでありますが、重点調査地域などの指定申請をしているという状況でありましたが、仮に申請されていっても、指定が決まるかどうか というのは非常に微妙なところもあるかもしれないということでありますので、仮に指定されなかったりした場合には、市としても対処していかなくてはいけな いわけでありますから、そういうときの市の考え方についてお尋ねをしたい。


答弁・環境生活部長

 汚染状況重点調査地域に指定されなかった場合についてのご質問でございますが、その場合は市独自に除染計画を策定し除染に取り組んでまいります。

 除染にかかる費用については、東電に求償してまいります。


障害者新法は看板のかけかえ


厚労省案に反発相次ぐ

 報道によれば、厚生労働省は2月8日、廃止予定の障害者自立支援法に代わり、今国会に提出を予定する新法案の概要を、内閣府の障がい者制度改革推進会議の総合福祉部会に示した。

 厚労省案は自立支援法の名称変更こそ明記しているものの、内容は現行法の一部見直しにとどまり、実態は「自立支援法改正案」と言える。

 障害を持つ当事者のメンバーが多い同部会では「看板の掛け替えにすぎない」などの反発が相次いだ。


原則無料化も見送り

 所得の低い障害者が福祉サービスを利用した際の軽減措置を現行通り続ける一方、同省案はサービスの「原則無料化」など、昨年8月に総合福祉部会が提言した内容はことごとく見送っている。

 8日の同部会で佐藤久夫部会長(日本社会事業大学教授)は「提言した60項目のうち48項目は触れられてもいない。

 現行法のマイナーチェンジに過ぎない」と苦言を呈した。

 他のメンバーも「100%提言を無視された」と不満の声を上げた。

 開会中のつくば市議会に障害者総合福祉法、いわゆる新法案に対して、総合福祉部会が提言した内容に基づいた、障害者総合福祉法の制定を求める意見書が提出されています。

 金子議員が所属する文教福祉委員会で審議されます。




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