つくば市議会議員 金子かずお
週刊・新社会つくば | 金子さん町を歩く 議会報告

週刊・新社会つくば
2012年3月13日 第778号 発行:新社会党つくば支部

1年目を迎えた3・11


34万人以上の避難生活者

 東北地方太平洋沖大地震から11日で一年、あの東日本大震災の被害で、今なお34万3935人が全国各地で避難生活を送り、11万6787人が仮設住宅で生活をしています。

 未だに行方の知れない人は3155人にのぼり、死者は1万5854人となっています。 

 福島県を中心に放射能汚染は広がり、復興計画の道のりは遠い状況であります。

 福島第一原発事故による除染で発生する汚染土壌の処分対策もままならない現状の中、福島県双葉郡の3町に除染で発生する汚染土壌を保管する中間貯蔵施設の建設提案が出されてきているが、地元では復興のグランドデザインを国が示してほしい、などの難色の声が上がっている。


  孤独死や災害関連死が多く

 一方、東日本大震災の被災地で、誰にもみとられずに亡くなる孤独死が相次いでいると報告されています。

 今年の一月には、石巻市の仮設住宅では心筋梗塞で死後三日から四日と見られる57歳の男性が発見されている。

 同月に郡山市の仮設住宅でも心筋梗塞で73歳の男性が亡くなっている。

 岩手県、福島県、宮城県の3警察によると一人暮らしで仮設住宅に入居している人で、誰にもみとられずに死亡した人は22人に上るとしています。このうち15人が65歳以上の人だという。

 阪神大震災では仮設住宅での孤独死が200人を超えたことの反省から、東日本大震災では仮設住宅の利用を地域ごとにまとまって入居できることにしていたが、入居時の仮設住宅全体での配慮が十分でない地域もあったようです。 (一部新聞報道より)


新社会党 脱原発・東日本ブロック


交流会が土浦市内で開催された

 東日本大震災から一年目を迎えるにあたり、新社会党は東日本ブロック地区で活動をしている仲間の交流会が開催された。

 今回は、11日が一年目となることから、主に震災に伴う活動報告を中心に行なわれ、10日は東海村で長く脱原発運動を推進し、1月に東海村議選に再選さ れた相沢一正議員から、日本原電の動向や県の動向、知事の意向、東海村と周辺自治体との関係など東海第二原発の再稼動中止をめぐる状況について報告があり ました。

 また、南相馬市から放射能避難で南会津町への避難者の国分富夫さんが、避難所から避難所へ転々と移動した苦悩、補償の打ち切り不安などが語られた。さらに、大きな声で3月11日以前の田舎に返せと強く訴えた。

 各県からは、自分達の地域での取り組みと避難者との交流などについての報告があり、11日には郡山市「開成山野球場」で開催される、3・11フクシマ集会に参加した。



[金子かずお議会報告・一般質問から]

◎ 東海第二原発について


 茨城県の東海第二原発は3・11の地震と津波で、冷却機能の一部が破綻し、あわや福島第一原発と同じ運命をたどる一歩手前の危機的な状況だといわれています。

 東海原発で大事故が起きれば、関東全域に甚大な被害をもたらすことになるでしょう。

 安全な食べ物も空気も水も、国土から失われてしまうのです。原発事故は決して他人事ではありません。

 昨年の12月議会で、東海村の東海第二原子力発電所の廃炉についての市原市長の考えを伺いましたので、紹介をします。


東海第二原発の廃炉について市長の考えは

質問・金子かずお議員

 東海第二原発の廃炉についてであります。

 村上東海村長は東海第二原発の廃炉を国に求めていますが、国でも高速増殖炉の廃炉を視野にした見直しの考え方を示しております。

 国の原子力安全委員会では、緊急防護措置区域を30キロに拡大してきています。

 さらに、東京電力は来年の供給力の試算で、保有する原発を停止しても本年度を上回る供給ができるということを言っております。

 このように取り巻く状況に変化が生じてきております。

 東海第二原発の廃炉について、市長の考え方についてお伺いをしたいと思います。


答弁・市原健一市長

 東海第二原発についてお答えしたいと思いますが、東海第二原発の廃炉について東海村長からの発言があったわけでありますが、原子力発電は国策によって進められてきたエネルギー政策でございます。

 現在運転を停止している東海第二原発の取り扱いについては、国民の安全性を最優先して国が責任を持って取り組んでいくべきであるというふうに考えます。

 特に老朽化が心配されています原子力施設の安全性の確立、これは大変重要な問題であり、つくば市のみの問題ではないと思います。そういうことで、県であるとか周辺自治体と協議をし、連携をして国への要求などの検討をしていきたいというふうに思います。


質問・金子かずお議員

 東海第二原発についてでありますが、市長の考えを述べていただきましたので、それを答弁とさせていただきたいというふうに思っております。

 先ほども東京電力の供給力の話をしましたが、東電は事故後も原子力は重要な基幹電源としながらも、実際には原発がなくとも計画停電など影響が出ないというふうに強く言っておることもあります。

 そういうことも言っているなということは、ご紹介をしておきたいというふうに思っております。




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