つくば市議会議員 金子かずお
週刊・新社会つくば 金子さん町を歩く 議会報告

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民主党に政権交代

自民党が歴史的惨敗

総選挙は8月30日に投開票され、投票率(小選挙区)は69.28%と高く、市民の関心の高さ、特に自公政権への怒りを示したと言えます。

その結果、民主党が308議席を獲得し圧勝、政権交代が確定。自民党は選挙前の300議席から119議席に落ち込み、初めて第一党の座を明け渡す歴 史的惨敗。公明党は小選挙区候補8人全員が落選し選挙前の31議席から21議席に大きく後退。共産党(選挙前9議席)、社民党(同7)は現状維持でした。

県内7小選挙区も民主党5

県内の小選挙区でも、自民党公認は第4区のみとなり、第7区の保守系無所属を除いても、全7区のうち5区を民主党が制する大変動。

自民党は比例復活も2区のみであり、4区は完全な空白に。

つくば市を含む第6区でも自民党から民主党に入れ替わりました。

自公政権への怒り極限に

これほどの自公大敗・民主大勝の背景には、4年前の総選挙で小泉政権が「郵政選挙」をしかけ、市場原理主義の幻想を振りまき大勝しましたが、その結果は、 弱者切り捨て、高齢者泣かせ、地方の疲弊、派遣切り、格差社会、医療・年金・生活保護など社会保障制度の破壊であり、毎日約100人の自殺者が出るとい う、将来にまったく希望の持てない社会を作り出してしまった現実があります。

民主党マニフェスト

民主党がマニフェストで示している主な生活関連の政策は、2010年度に①子ども手当、②公立高校の実質無償化、③ガソリン税などの暫定税率廃止、④雇用保険の拡大適用。

11年度から農業の戸別所得補償制度の開始。

高速道路無料化は段階的実施。年金は10、11両年度の2年間を記録問題への集中対応期間と位置づけ、職業にかかわりなく全員が同じ制度に加入する 「一元化」▽納めた保険料に応じた「所得比例年金」▽月額7万円以上受け取れるようにする「最低保障年金」の創設を公約し、12年度に制度設計し、13年 度に法案を具体化する、としています。

セーフティネット

その額の適否は別として、「最低保障年金」の創設は重要です。

新党日本はマニフェストで、「5.すべての個人に最低生活保障(=ベーシック・インカム BI)を支給し、年金と生活保護の抜本的な統合を図る」と主張していますが、セーフティネットの創造に向けて具体的な試行が期待されます。

その他、生活保護の母子加算の復活、父子家庭にも児童扶養手当を支給、最低賃金は全国平均1時間1000円、後期高齢者医療制度は廃止、障害者自立支援法を廃止、医療・介護人材の処遇改善、中小企業向けの法人税率を現在の18%から11%に引き下げる、など。
崩壊寸前の医療、年金、社会保障そして財政のあり方を大きく変化させることが求められている、時代の流れを一部反映しているともいえるでしょう。しかし、税制、政治倫理など今後の課題も少なくありません。

つくば市政にも影響大

マニフェストは地域活性化策として、国と地方の協議の場を法律に基づいて設置。

「行政刷新会議(仮称)」を設置し、基礎的自治体が対応可能な事務事業の権限と財源を大幅に移譲。

「ひもつき補助金」を廃止し、地方が自由に使える「一括交付金」として交付。国の出先機関を原則廃止。郵政株式売却凍結法を可及的速やかに成立させる、などを掲げています。

これらがどのように実行されるか注目されますが、つくば市にとっても大きな影響を受けることは間違いありません。

市議会の責任は重大

マニフェストの実行に関する様々なシミュレーションを含め、つくば市議会としてその影響も真剣に検討し、議会としての役割を十分に意識し、国に対し て県に対して、そして何より市執行部に対して、今こそ市議会のチェック能力を強めると共に、政策形成能力、情報公開、政治倫理などを抜本的に強化すること が求められています。

政局は不透明

一方、「自民に不満、民主に不安」の言葉もあるように、鳩山政権の政策と実行力によっては、支持が不支持に変わる要素はきわめて大です。参議院を舞 台に緊迫する場面も予想され、来年の参議院選挙、県内では県会議員選挙もにらみ、自民党の動向を含め、政界再編の動きとともに政局は流動的です。

県知事選は橋本氏が圧勝

茨城県知事選挙では、現職の橋本昌氏(63)が743,945票を獲得し、元国土交通事務次官の小幡政人氏(64)=自民推薦=の318,605票を大きく引き離し圧勝しました。

橋本氏も小幡氏も、大赤字が見込まれる茨城空港と自然破壊でムダ遣いの霞ケ浦導水事業を推進するなどの点ではまったく変わりありません。

橋本知事は「生活大県」を掲げましたが、今後の施策について厳しいチェックが必要です。




つくば市議会 9月定例会

金子かずお議員は、9月の定例市議会で以下の一般質問を行いました。

質問項目
◎土砂災害の警戒地区について
土砂災害の恐れのある地区を明確にし、危険箇所の周知、警戒、避難など体制整備の対策は。

◎国道354線の拡幅整備と交通政策の対策について
国道354線の四車線化の進捗状況と大規模交差点の通過車両等の交通対策は。

◎ゆかりの森&筑波ふれあいの里の事業について
これらの施設の利用や誘客について近年の動 向は。

◎災害時における要援護者への対応について
災害時に一人で非難や対応の出来ない方への支援対策は。




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