つくば市議会議員 金子かずお
週刊・新社会つくば 金子さん町を歩く 議会報告

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【「金子さん町を歩く」広報委員会】
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子ども手当て、
一回目の支給は15,936世帯に

子ども手当ての一回分が6月に支給されました。

民主党の政権公約の一つであります「子ども手当」と「高等学校授業料無料化」の政策が始まりました。

子ども手当ての支給は次世代を担う一人ひとりの育ちを社会全体で応援するものとして、子ども一人について月額26,000円を支給するとしていますが、初年度は財源確保の問題から半額の13,000円を支給するとしています。

これからも民主党の政権が続くとして政権公約を実現させる施策を導入することは少子化の時代に相応しい新たな一つの政策として評価をしますが、実施 段階から財源確保の問題で半額での実施と言うのは政権政党として責任を持つ立場から如何なものかと感じますし、最近の方針では保育園待機児童の解消のため に半額は現物支給とする案などが出されてきているが満額支給を期待していきましょう。

子ども手当の手続きの申請は必ず

さて、現在は児童手当が支給されていますが、比べても支給金額の増額や所得制限も無く良い制度であります。

手続きは、児童手当の支給を受けている人は手続き不要ですが、受給されていない人は自治体に申請書類を提出することが必要であります。




通学路の安全・安心対策を

児童生徒が通う通学路の整備を願う保護者の声は届いているのか? 市内には37の小学校と14の中学校がありますが、通学路の整備は遅延し、交通量の多い危険な国道や県道の横断、歩道の無い市道を通り目指す学校に事故に遭わないで無事に登校する姿を見てひと安心です。

道路を拡幅して歩道を付ける事は地主との関係などで協議が難しいことも多くありなかなか実現されません。

通学路を点検すると危険箇所の主なものは「道路幅が狭く児童の通行が危険」「左右の見通しが悪い」「スクールゾーンを守らない車がある」「人通りが 無く寂しい場所が多い」「車の量が多い」「街灯が無い」「自転車通学で車との事故が心配」等、どの学校にも共通した心配や悩みがあります。

金子かずお議員も桜南小学校・並木中学校の児童生徒の安全通学のために通学路やスクールゾーンで桜ニュータウン居住者の皆さんと協力して学童パトロールを実施中です。

通学路の整備計画が進む
= 桜南小・並木中

桜南小学校や並木中学校の児童生徒の通学路の歩道の無い一部の拡幅に金子かずお議員は長年取り組んできていますが、桜南小学校側脇歩道整備(歩道橋付近)に続き、このほど常磐高速道路の付近から学校方面へ一部の区間で拡幅が実現します。

引き続き通学路や交通安全対策に努めます。




高齢者生きがい対応型施設を

介護保険制度がスタートして高齢者の福祉に役立つことは重要であります。

しかし、病気にならず介護保険にも世話にならないため、また自らの努力で元気に健康を保つことも大変重要なことであります。

つくば市では実施していませんが、お隣の土浦市では高齢者生きがい対応型施設として日曜・祭日を除く毎日通所できる施策を用いて高齢者福祉に役立つ事業を推進しています。

金子かずお議員は、土浦市内モール505内にある高齢者生きがい対応型施設「たいこ橋」を何回も視察し、土浦市役所の福祉課長・係長から説明を受けました。

高齢者生きがい対応型施設としては県内初の施設として開所し、高齢者が生きがいを持って元気に過ごせるよう支援するためのもので、土浦市が財政支援し、「たいこ橋」はNPOいきいきネットワークが運営しています。

平日と祭日は毎日開業で、人気のカラオケ、健康マージャンの他、編物や様々な趣味のサークルが開かれ、高齢者の憩いの場となっています。

この高齢者生きがい対応型施設の事業形態は県内初であり、モール505内の「たいこ橋」開設は同市で一番目の施設とのことでありました。

つくば市では同様の施策は実施されていませんが、類似な施策として市内で月二回程度でありますが30ヶ所程でつくば社会福祉協議会の主催による「ふれあいサロン」として開催されている事業があります。

つくば市内の各地域で高齢者の福祉活動を進めているグループは沢山あります。

その地域の力を信じ団体、組織を把握して事業を委託し、運営できる地域から高齢者の生きがい対応型の事業に取り組む姿勢を表明してもらいたい。

6月定例議会で質問をする

土浦市で実施している高齢者生きがい対応型施設の事業をつくば市でも市政に生かした取組みを提起しました。




障がいのある子ども達の支援

特別支援学校・支援学級の過密

学習障がい(LD)や注意欠陥多動性障がい(ADHD)、高機能自閉症など、学校での学習や日常生活の面で特別な教育的支援を必要とする児童・生徒が通常学級に学んでいます。

その数値は60数万人と言われ、通常学級に在籍している割合は6%程度という調査報告があります。

それらの子どもへの教育をふくむ特別支援教育が2007年から始まり、特別支援教育に対応する体制が支援員の配置などの取り組みで進められてきています。

しかし、障がいのある子ども達の学校では、事業に使う教室が足らない状況が続いている報告がなされています。

ある地域の特別支援学校では【今年は音楽教室を教室に転用しました】など学校規模からも、もう限界ですと話され、近年では、特別支援学校や特別支援学級、通級指導学級に通う子どもが急増していると報告されています。

つくば市内には、県立土浦養護学校の過密対策、また県立下妻養護学校の通学距離緩和対策として、玉取地区に県立つくば養護が新設されてきています が、開校後間もなく児童生徒の増加で同じような教室不足が生じてきていますが、つくば市内からも多くの児童生徒が特別支援学校(つくば養護学校)に通学し ていますので、最良の教育環境を築き上げたいと思います。

市では今年も特別支援教育の現状に合わせ特別支援教育支援員を配置して対応を進めていますが、地域の中で一人ひとりの教育が保障されるためにも、引き続き特別支援学級と特別支援教育支援員の充実に向けた取組みを強化してまいります。

市内の特別支援学級は昨年度より増える

つくば市内の小学校には知的・情緒・難聴・言語などの支援学級数は昨年より1クラス増の52クラスに、中学校は2クラス増え23クラスとなり、今年度増設校は3クラスで新規クラスは2クラスとなりました。

また、支援学級を利用している児童生徒数は283名となっています。

特別支援教育支援員の配置は23校49名に

知的・情緒・難聴・言語など支援が必要で一般のクラスに在籍する児童生徒を支援する特別支援教育支援員数は23校49名となっていますが、支援が必要な児童生徒は毎年度ごとに増えています。

つくば養護学校は過密状況の改善を

つくば養護学校には学校区内から326名の児童生徒が通学し、つくば市内からは知的・肢体に障がいを持つ263名の児童生徒が通学しています。

学校では、既に現在普通教室や特別教室を含めスクールバス等でも満配状態です。

さらに給食調理数の制限などが実施され様々な課題もあるとされています。




金子かずお議員の一般質問から

史跡小田城跡について

質問・金子かずお議員

ひとつの集落に、国の史跡指定と都市計画法の二つの法の網がかけられたことから、様々な地域課題に併せて生活権の問題と史跡小田城跡管理基準や史跡発掘整備など各種課題に長年にわたり取り組んできています。

その発掘調査の成果に基づき復元整備基本計画をまとめ、整備工事に着手してきており整備工事もこれから更に5~6年間かけて引き続き進められるようになると思われますが、これまでに実施された調査内容について伺いたい。

答弁・教育委員会事務局長

今年度実施した発掘調査内容につきましては,城跡中心の本丸・内堀跡の面的な本発掘調査が昨年度に終了しましたので,現在,未解明な周辺部分の確認調査を実施しております。

堀や土塁の規模,それらが囲む曲輪と呼ぶ広場の形態等の把握が目的で,本丸内堀の南外から北東にかけて調査をいたしました。

その結果,曲輪の中間付近で内堀と中堀を結ぶ細い堀跡や,その曲輪と外側をつなぐ虎口と呼ばれる出入口等,新たな発見が相次いでおります。

質問・金子かずお議員

23年度から実施される事業概要について伺いたい。

答弁・教育委員会事務局長

事業概要につきましては,今年度から復元整備工事に着手し,現在,本丸への出入口である南西部の馬出しと呼ぶ小区画の復元を行っており,又水(みず)堀(ぼり)の流末となる排水路も整備しております。

なお,来年度以降の事業ですが,本丸そのものの堀,土塁,庭,池等を立体的に復元するとともに,案内所を建設したりして,市民が憩える歴史ひろばを整備するとともに,未解明部分の確認調査も併せて実施していく予定であります。

これらに関連しまして,事業内容を周知していただくためのシンポジウムを去る2月20日日に開催し,市内外から約300名近くの参加者があり,盛り上がることも出来た次第であります。

質問・金子かずお議員

史跡小田城跡は、当時の様子がよく残っていることや、関東地方や茨城県南部の歴史を考える上で重要な城跡であることから、1935年(昭和10年)に国の史跡指定を受けたものであります。

史跡小田城跡は、関東地方の南朝方の拠点時代に北畠親房を迎え「神皇正統記」が随筆されたとされておりますが、北朝軍に攻められるなど戦火を幾度と無く繰り返してきていることが発掘調査の遺構面などで確認がされています。

史跡小田城跡周辺の歴史的景観の魅力は地名に中世の名残をとどめたものも多くあると聞きますし、付近の石造物などを見ても中世の歴史的景観の地として復元が期待できます。

これまでも調査経緯について年2回程度の報告会が現地で開催され、先般も開催されたシンポジウムも2回程開催をしてきています。

そのことは、史跡小田城跡に関心を持つ多くの関係者に期待がある証しであります。

引き続き予算を確保して整備工事に努力をしていただきたいと思います。

文化財の展示施設について

質問・金子かずお議員

桜総合体育館の隣にある桜歴史民俗資料館や谷田部保健センター3階にある谷田部郷土資料館などの文化財展示施設については、施設と史資料の活用を図るとして、それぞれ別途に維持管理がなされてきています。

つくば市内には国指定や県指定の文化財も多く、さらに市の指定文化財も数多くありますが、現在の桜歴史民俗資料館や谷田部郷土資料館などの文化財展 示施設等を見る限り、郷土の歴史と文化に関する知識と理解を深めてもらうためには現在の展示施設における状況で十分とは言えないと考えます。

新庁舎が完成すると桜地区の市民窓口センターが桜歴史民俗資料館に移るとされていますが、窓口手続きの合間に地域の歴史民俗などに触れる機会が出来 るのは良いことと感じますが、統合さえすれば良いと言う意味ではありませんけど、郷土の歴史や地域の生い立ちが統一的な施設で目に触れる機会ができると言 うことも意味あることと考えます。

つくば市として今後の文化財等の展示施設について施設と史資料の活用を図るとしているが考え方を伺いたい。

答弁・教育委員会事務局長

つくば市には,旧桜村の出土品や民俗資料を所蔵・展示する桜歴史民俗資料館,谷田部藩や飯塚伊賀七関係の資料を所蔵・展示する谷田部郷土資料館,市内全域の発掘調査出土品類の所蔵・展示や調査を行う出土文化財管理センター等があります。

各施設とも,それなりに特徴はありますが,小規模で分散しており,常設展示も変わっていないため新鮮味が無く,来場者数も低迷している状況です。

そのため,そこに行けばつくば市がわかるというような施設が無いことは,課題点として十分認識しておりますので,今後の状況を見据えて検討していきたいと考えています。

質問・金子かずお議員

これまでにも文化財の調査や保存、活用、また指定文化財の維持、管理、普及活動、更に市史編纂などの事業に取り組んできていますが、郷土の歴史と文化に関する知識と理解を深めてもらうためにも大変重要なことであると考えられます。

現在、進められてきている史跡小田城跡の調査、さらに中根・金田台地の開発に伴う史跡調査もありますが、文化財展示施設の構想については期待をしていきたいと思います。

今後の状況を見据えて検討していきたいという答弁でありましたので、庁舎内部の協議に期待を表明しておきます。




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