危険な東海第2原発を廃炉に
東海第2原発を廃炉にするための差止訴訟は1月17日、水戸地裁で第1回口頭弁論がおこなわれ、150名もの原告・賛同者が集まり、金子かずお議員も原告として参加しました。
初物づくしの裁判
水戸地裁始まって以来の人々が押し寄せ、原告団が途中で交代入場するという初の取組など、初物づくしの裁判です。
当日の意見陳述・弁論は表の通り。
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【第1回口頭弁論の進行】
●原告意見陳述
佐藤孝之(郡山市)
大泉恵子(日立市)
大石光伸(つくば市)
●原告側弁論(弁護士)
①日本の原発の状況と本件訴訟の意義
(河合弁護士)
②福島第一原発事故と放射能による被害
(高中弁護士・坂田弁護士)
④科学者の責任と反省(内山弁護士)
⑤原発訴訟の歴史と司法の責任(海渡弁護士)
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特に、訴訟団事務局長を務める大石光伸さんの意見陳述が人々の心を打ちました。
原告控室で説明会
傍聴席の抽選に漏れた人々は原告控室へ移動し、法廷の進行に合わせて、世話人による原告意見陳述読み上げや、弁護士による原告側弁論の紹介がおこなわれ、満席の原告控室も熱気を帯びました。
法廷後に報告集会
裁判終了後、一同は常陽芸文センターに移動し、記者会見と報告集会をおこないました。
福島第一原発事故が発生したという事実、そして何万・何十万人という人が生命と健康の危険に脅かされ、生活を奪われ難民と化している現実をどのように受け止めるのか。
そして東海第2原発の危険性をどのように判断するのか、裁判所の動向を注目し監視していかなければなりません。
志賀原発2号機訴訟の元裁判長
井戸謙一さんが原発訴訟を語る
北陸電力志賀原発2号機(石川県)の運転差し止め訴訟で2006年、原告勝訴の判決を言い渡した元裁判長で、現弁護士の井戸謙一さん(58)に東海第2の訴状や答弁書から見通しを聞いた。
(妹尾聡太、東京新聞1月19日刊)
―国は遠方の住民に原告の資格(原告適格)があるか分からないと指摘した
「実質的には無意味な主張だ。私たちは原発から七百キロ離れた住民の差し止め請求も認めた。水戸地裁が全員の原告適格を否定することはあり得ない。国は反論が難しいと考えて時間稼ぎをしたいのかもしれないが、逃げようがなく、正面から受けて立たざるを得ない」
―原告が運転停止命令を求めた部分は「他に方法がある」などと却下を主張した
「国は他の原発訴訟でも同じことを言っているが、この考え方はほとんどの学説で否定されている。こんな主張しかないのかという感じだ」
―原電は原発の安全性を主張した
「耐震設計に関する部分が争点になると思う。原電がどう説明するかだが、『国の安全審査指針に適合するから安全だ』とは言えないだろう。緊急対策の評価のほか、地震で福島第一原発がどう損傷したかや、それに伴う耐震設計指針の見直しなども関係する」
―高度な専門分野の議論を裁判官が判断できるか
「スペシャリストでなくゼネラリストに最後の判断をさせるのが日本の裁判の仕組み。当事者の主張が理解できたなら、遠慮なく判断すればいい。安全性やリ
スクの評価は難しいが、裁判官の仕事は『何パーセントの確率なら安全か』といった数字による線引きではなく、事故の深刻さや電力の必要性などさまざまな事
情を見て、社会的に許容できるかを判断することだ」―原発訴訟での原告勝訴は他に「もんじゅ訴訟」の名古屋高裁金沢支部判決(03年)だけだが「裁判官の
発想は保守的で、原告敗訴の裁判の流れができると、その枠内で無難に仕事をしがちだ。深刻な事故は起こらないだろうとの甘い考えもあった。(前例に沿わな
い判決を書くことで)自身の処遇を案じたり、組織内の目を気にしたりする人もいると思う。私は勝訴判決を書いても全く冷遇されなかったが、変わったやつだ
とは思われただろう」
―東京電力福島第一原発事故で司法は変わるか
「原発の『安全神話』に害されていたとして司法は厳しく批判された。まだ目に見える変化は表れていないが、裁判官にも『二度とこんな事故を起こしてはい
けない』との思いがある。裁判で国民の訴えを正面から受け止め、正面から判断することが大事だ。最初から結論ありきの印象を与えては、司法は国民の信頼を
回復できない。」