つくば市議会議員 金子かずお
週刊・新社会つくば | 金子さん町を歩く 議会報告

週刊・新社会つくば
2014年5月27日 第891号 発行:新社会党つくば支部

市民要望の請願


つくば市議会で採択された請願書を国に送付する

3月のつくば市議会で採択された意見書は、市議会より国の関係機関に送付されました。 以下に採択された内容を紹介します。


労働者保護ルール改正に対する慎重な対応を求める意見書

 わが国は、働く者のうち約9割が雇用関係の下で働く「雇用社会」です。この「雇用社会日本」の主人公である雇用労働者が、安定的な雇用と公正な処遇の下で安心して働くことができる環境を整備することが、デフレからの脱却、ひいては日本経済・社会の持続的な成長のために必要です。

 それにもかかわらず、いま、政府内に設置された一部の会議体では、「成長戦略」の名の下に、「解雇の金銭解決制度」や「ホワイトカラー・イグゼンプション」の導入、解雇しやすい正社員を増やす懸念のある「限定正社員」の普及、労働者保護の後退を招くおそれのある労働者派遣法の見直しなどといった、労働者を保護するルールの後退が懸念される議論がなされています。

 働く者の犠牲の上に成長戦略を描くことは決して許されることではなく、むしろ政府が掲げる「経済の好循環」とは全く逆の動きであると言えます。

 また、政府内の一部の会議体の議論は、労働者保護ルールそのものに留まらず、労働政策に係る基本方針の策定のあり方にも及んでおり、労使の利害調整の枠を超えた理主導の仕組みを創設することも提言されています。

 雇用・労働政策は、ILOの三者構成原則に基づき労働政策審議会に おいて議論すべきであり、こうした提言は、国際標準から逸脱したものと言わざるを得ません。

 こうした現状に鑑み、本議会は、政府に対して、下記の事項を強く要望します。



1.

 不当な解雇として裁判で勝訴しても企業が金銭さえ払えば職場復帰の道が閉ざされてしまう「解雇の金銭解決制度」、解雇しやすい正社員を増やす懸念のある「限定正社員」制度の普及、長時間労働を誘発するおそれのある「ホワイトカラー・イグゼンプション」の導入などは、行うべきではないこと。

 

2.

 低賃金や低処遇のままの派遣労働の拡大につながりかねない法改正ではなく、派遣労働者のより安定した直接雇用への誘導と処遇改善に向けた法改正を行うべきこと。

 

3.

 雇用・労働政策に係る議論はILOの三者構成主義に則って、労働者代表委員、使用者代表委員、公益委員で構成される労働政策審議会で行われるべきであること。


以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出します。

平成26年3月18日
つくば市議会   

(提出先)
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣
厚生労働大臣、経済再生担当大臣
内閣府特命担当大臣(規制改革)




[・・学習会に参加をして・・]

発達障害のある子
こんなときどうする ②
~これからの生活に向けて~


 発達に遅れや障がいのある子ども達は、幼稚園や保育所、小学校などへの入園、入所、入学等について、希望通りにいかない現実があります。

 しかし、支援される側も支援する側も負担を減らして、その子のニーズにあった教育や支援が受けられ、地域で安心して過ごされる環境を創出することが重要であり、また双方の知恵であると思います。

 発達に遅れのある子や障がいがある子への支援開始は早ければ早いほど良いと言われています。

 いわゆる早期発見、早期療育であり、これまでの例でも早期に支援を受けた子ども達が就学以降に集団生活などでスムースな場合の報告を聞きますし、十分な対応ができる体制を当事者・関係者・支援者で確立できるからであります。

 「こどもの教育と特別支援について考える会」では3月15日に市内で、~4月からの生活に向けて~「発達障害のある子こんなときどうする」と題して学習会を主催してきました。

 それに引き続き5月18日にも~これからの生活に向けて~「発達障害のある子こんなときどうする」と題して前回に続いて東京成徳大学応用心理学部臨床心理学科助教の菊池春樹さんを講師に迎え、石と友達になろうなど小石を活用しながら前回のおさらいをし、用意したマークシートにお話に関する内容・意見、問への答えなどを記入しながらワークショップ形式で追加開催されました。

子どもの思いを軸とした発達障害の特徴

 広汎性発達障害(自閉症・アスペルガー症候群など)、注意欠如多動性障害、軽度精神遅滞、広義の学習障害(漢字障害・書字障害・算数障害・発達性強調運動障害・非言語性学習障害)LDなどの障害と子どもの思い、親の苦悩と特徴、働きかけの視点などの説明を受け、発達障害のある子の特徴を受け止め、困り感を受け止め、こんな社会で、したたかに生きていくための味方になることの重要性、さらに発達障害のある子には、ガイド役が必要であると話された。




福島応援プロジェクト茨城


 3・11の福島第一原発事故から戸外で自由に遊べない福島の子ども達を茨城に招き支援を行っている「福島応援プロジェクト茨城」では、福島の子ども達が長期の滞在を実現できるようにと空き家になっていた古民家を購入し、改装を含め今年の夏の受け入れ準備に入った。

 これまでは、県立中央青年を拠点に2011年の夏休み、2012年の春休みと夏休み、2013年の夏休みと続けて「茨城の夏満喫ツアー」を実施してきています。

 手に入れた古民家は筑波山麓の本郷地区にあり築40年の建物で740坪の土地に平屋づくりの建物で、名称を「ともいきの郷」と命名し、現在は夏の利用前の準備中であります。




(c) Kaneko Kazuo 2009