つくば市議会議員 金子かずお
週刊・新社会つくば 金子さん町を歩く 議会報告

週刊・新社会つくば
2017年7月11日 第1,035号 発行:新社会党つくば支部

障がい福祉政策の充実を


 児童福祉法が制定されてから70年を迎えます。この間、身体障害者福祉法、精神保健福祉法、知的障害者福祉法、身体障害者基本法、発達障害者支援法、障害者自立支援法などが制定され牛歩の歩みではあるが社会の目に留まる政策が具現化してきている。

 その後、障害者権利条約の批准や障害者差別解消法などが制定されてきている。

 しかし障がいを持つ人々・家族は全体の人口から比べると少数であります。先日、日常生活の中で医療的ケアの必要な児童を持つ保護者の方と意見交換をする機会がありました。市は、児童発達支援センターを新設するとしているが、私も議会で提言するが保護者の声を生かした施策の実現を望みます。


九州豪雨救援の輪を広げましょう


 何もかもが濁流にのみ込まれ記録的な豪雨に見舞われた九州北部では土砂崩れなどで甚大な被害が出ています。

 今回の豪雨は「線状降水帯」と呼ばれる帯状の雨雲が形成されたために起きたものと言われていますが、道路が寸断された山間の集落では高齢者ら多くの住民が孤立。何とか自宅に戻った人たちも変わり果てた古里の光景に経ち尽くすしかない姿がテレビに映し出されています。

 全国から支援の輪を広げていきましよう。



文教福祉委員会で研修視察


 団塊の世代(約800万人)が75歳以上となる2025年(平成37年)以降は、国民の医療や介護の需要が、さらに増加することが見込まれています。

 このため、厚生労働省では、2025年を目途に、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築を推進しています。そのために各自治体ではこれまで取り組んできている諸支援事業と新たに作り上げる事業などを組み合わせた支援政策づくりが求められ、地域包括ケアシステムの構築を必要としています。

 文教福祉委員会では、7月12日、13日、14日の三日間にわたり富士宮市役所で実施されている地域包括ケアシステムにおける「ワンステップ福祉総合相談」事業について。大津市役所で行われている発達障害・療育・乳幼児などにおける子育て総合支援センターでの取り組み、いわゆる評価を上げている大津方式事業について。吹田市役所では地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みを学んできます。


狭山事件・石川さんは無実だ


再審を求める講演会が開催される

 差別と偏見によって殺人犯とされた「狭山事件」の石川一雄さんは無実を訴えて54年が過ぎ、3回目の再審お実現を求めてこの程、つくば市内で「狭山事件の再審を求め差別と人権を考える講演集会」が同実行委員会の主催で開かれた。

 毎年のように開催されてきているが今回の集会の講師は狭山事件再審弁護団の横田雄一弁護士で、これまで重要証拠とされていた万年筆が被害者のものではないとする新たな鑑定や石川一雄さんが事件当時の置かれていた部落差別の厳しさなどが話された。

 横田弁護士は話の中で、自ら10年間狭山に住み石川一雄さんの無実を訴えた経験の中から、石川一雄さんの6人兄弟の家庭状況や大黒柱として石川家を支えてきた兄の六造さんに嫌疑が行かないようにと自白をした経緯などについて話された。

 狭山事件は1974年10月、東京高裁寺尾判決で石川一雄さんの無期懲役が確定しきている。

 現在行われている第三次再審で先に述べた新証拠・下山鑑定が提出されている。島山鑑定は、絵画や文化財の分析の専門家である下山進博士による万年筆のインクの色素分析で、被害者が普段も事件当時も「淡い青のライトブルー」の万年筆を使用していたのに石川さん宅から発見された万年筆は「濃紺から黒のブルーブラック」だった。

 これについて第一次再審」棄却決定は「(インクを」補充したという推測をいれる余地も残されていないとは言えない)として発見万年筆を被害者のものとした。下山鑑定は、インクの検査によって、微量のライトブルーインクにブルーブラックインクを混ぜたとしても、ライトブルーインクの存在が確実に確認できるというもの。


(雨の中で無実を訴える石川さんご夫婦)

 横田弁護士は、検査側鑑定(発見万年筆のインク鑑定)がブルーブラック単体しか検出しなかったという結果は、インク補充説を完全に否定し、発見された万年筆は被害者のものではなく、警察の証拠ねつ造による万年筆であることが明白になったと強調。

 「第三次再審闘争はこれからが正念場。これからも皆さんと一緒に頑張ってゆきたいと決意が述べられた。

金子さんも実行委員で参加

 今回開催された「狭山事件の再審を求め差別と人権を考える講演集会」は開催地のつくば市や市教育委員会も後援され、公の機関でのチラシやポスターなどに協力をいただいた。金子かずお議員も連帯の挨拶を行った。




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