つくば市議会議員 金子かずお
週刊・新社会つくば 金子さん町を歩く 議会報告

週刊・新社会つくば
2018年2月20日 第1,063号 発行:新社会党つくば支部

地域6次産業化ビジョン


会派の研修報告・奥州市へ

 つくば市議会会派の新社会党・金子かずお議員は、昨年の10月10から13日の三日間、岩手県奥州市、八幡平市、青森県むつ市を視察研修し、各担当者からの説明と質疑応答と、関連施設と議場を見学。奥州市では地域6次産業化ビジョンについて視察研修をしました。

 奥州市は、水沢市、江刺市、前沢町、胆沢町、衣川村が2016年に合併して生まれた市で、元の各市町村の名前はそれぞれ前沢牛、江刺リンゴなどで有名だが、合併した奥州市の名前をどのように商品として広めるかが課題とのことであった。


大谷翔平選手の出身地

 奥州市の面積は993㎢で、人口は約12万人。産業は、稲作を中心に複合型農業を柱に、交通の便の良さを背景に商業施設、工業団地等が整備され、伝統産業や基幹産業が事業展開している。

 プロ野球で人気の大谷翔平選手の出身地としても知られ、今年の大リーグでの活躍が期待されていました。

農林畜産物の高付加価値化

 奥州市の地域6次産業化の目的は、「奥州市の基幹産業である農業を基軸に、異業種産業との連携により、農林畜産物等の高付加価値化を図り、新しい内発型ビジネスモデルの創出と地域農業の可能性を広げ、地域ぐるみの産業振興の実現」を図ることにあると説明がありました。
また民間人を含めた策定チームが作成した基本理念は、「食の黄金文化・奥州」。です。


「食の黄金店」認定事業も

 具体的な事業として、①提案モデル事業補助金、②補助金交付者等へのフォローアップ、③う(米)のおうしゅう「食の黄金店」認定事業、④職の黄金文化・奥州料理コンクール、⑤同優秀作品国体会場販売、⑥奥州食の黄金文化祭2017おやつフェスティバル、⑦おうしゅう旅浪漫HPの充実、⑧食の黄金文化情報(PV)発信、⑨食の黄金文化・奥州煇かせ隊などがある。

 これらの事業の財源は年間約2千万で、全額国の補助事業で年数が限られているため、今後の独自予算による事業展開はさらなる工夫が必要となる。

 ホテルや銀行によるPR応援、市内業種三者が連携したお酒「奥州光一代」、お米からのエタノール作成、田んぼアートも活動が始まった。     

(報告は随時続く)


3月定例市議会日程
2月21日 本会議・議案の提案
3月 5日 本会議・会派代表者質問
3月 6日 本会議・一般質問
3月 7日 本会議・一般質問
3月 8日 本会議・一般質問
3月 9日 総務委員会
3月 9日 文教福祉委員会
3月12日 市民経済委員会
3月12日 都市建設委員会
3月16日 本会議・委員長報告採決

「森友学園」新文書が提出される


 麻生太郎財務相は開催されている予算委員会で学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の内部文章が新たに見つかったと説明があった。

 「森友学園」への国有地売却をめぐる内部文書は2017年の通常国会で、当時の佐川宣寿財務省理財局長(現国税庁長官)が廃棄して残っていないと繰り返し答弁したものであります。野党からは同氏が虚偽の答弁をしたとして国会への証人喚問を要求した。森友学園の土地売却をめぐり会計検査委院は昨年11月に「値引きは根拠不十分」とする検査報告書を発表しています。


札幌で困窮者の住宅火災


生活保護高齢者11人が犠牲に

 札幌市内で生活困窮者が暮らす共同住宅『そしあるハイム』が全焼し、入居していた16人のうち11人が亡くなる火災が発生した。

 犠牲となったのは、40才代から80才代で低所得者の住宅問題は改善されるどこ生活困窮者や高齢者が安心して暮らすことのできる住宅の確保が求められている。日本には低所得者向けの養護老人ホームや公営住宅が少なく低所得への住まいの保障が行き届いていないのが現状と言われています。

 2015年には、生活保護の住宅扶助基準額が引き下げられました。いま開催されている国会でも光熱費や食費などの生活保護費の中の生活扶助基準を引き下げようとしています。生活保護を使いやすくするためにも、これらの対応するために公営住宅の増設や空き家の活用など、自治体の責任で安い家賃で入居できる住宅を早期に整備することが必要であります。

つくば市の生活保護対策事業は

 つくば市も財政を取り巻く環境は、決して楽観視できるものではないが、市長は予算編成にあたり、市民第一の市政による「世界の明日が見えるまち」の実現を目指し、「市長公約の事業の82項目ロードマップ」に基づく6つの柱の重点政策と限られた財源の効果的活用で市民が真に求めているものを施策化すると述べている。

 6つの柱の重点政策の柱の一つに「頼れる福祉~すべての人が自分らしく生きるつくば~を上げているが、その中で、生活に困窮する者に自立助長を図るため、困窮する程度に応じて必要な保護を行い、最低限の生活を保障するとしている。この他にも生活困窮世帯の子どもを対象とした学習支援も提案している。大いに期待したいと思います。

大人の貧困もない、子どもの貧困もない社会の創出の責任は国にあります。




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