つくば市議会議員 金子かずお
週刊・新社会つくば 金子さん町を歩く 議会報告

週刊・新社会つくば
2018年3月6日 第1,065号 発行:新社会党つくば支部

むつ市のまちゼミ


会派の研修報告・むつ市へ

 つくば市議会会派の新社会党・金子かずお議員は、昨年の10月10から13日の三日間、岩手県奥州市、八幡平市、青森県むつ市を視察研修し、各担当者からの説明と質疑応答と、関連施設と議場を見学。むつ市では地方創生先行型事業=まちゼミについて視察研修しました。


過疎地に原子力施設

 むつ市は、青森県の下北半島の中心部に位置し、田名部村、大湊村、川内村、大畑村、脇野沢村が、幾度かの合併を繰り返し、2005年に新「むつ市」として誕生した。面積864.12㎢と県内最大の行政区域となっており、人口は59,810人。

 過疎地に原子力施設が押し付けられる例に漏れず、下北半島にはむつ市が原子力船「むつ」の母港であっただけでなく、近隣の六ケ所村には再処理施設、東通村には東通原発が停止中であり、大間町には大間原発が建設中である。当日は建設中の建物を工事現場外の周辺から見学。

「三方よし」のまちゼミ


まちゼミで活用したチラシ

 商店街の活性化のために、全国の自治体300か所の地域で取り組まれているまちゼミを、むつ市で視察した。
「三方よし」とは、買い手よし(お客様の満足・幸せアップ)、売り手よし(個店の顧客・売り上げアップ)、世間よし(街の発展・活性化アップ)のこと。

初回から726人が参加

 まちゼミとは、お店の人が講師になって、プロのコツや専門知識・お楽しみを無料で教えてくれる少人数制のミニ講座。講座の種類は美容、健康、知識、ものづくり、食など様々。

 むつまちゼミの会を発足したのが2015年、2016年の第1回では41店舗が参加し、49講座を開催、いきなり住民726人が参加し、その後も店舗数、講座数、受講者数ともに伸び、現在では1,000人を超えている。


プロのコツ・専門知識を伝授

講座中には売らない

 むつ市では、休日ともなると2時間車を走らせ、青森や八戸の大型商業施設へ買い物に行くのは普通のこと。

 しかし、若い人にはそれが容易くても、お年寄りには負担が大きい。

 むつまちゼミは、そんな人たちにとって格好の娯楽になったようだ。「講座中には売らない」などのまちゼミの原則が徹底され、結果的に受講者の満足度と信頼度を上げたようだ。

主体は商店や商店会

 ゼミの企画、開催、運営の主体はあくまで商店や商店会。市は初回のみ補助金を出すが、その後は3万円程度、チラシを市の広報紙に折り込む、空き店舗の利用に際し保証料を負担する、などの援助をしている程度だという。


文教福祉委員会は9日に開催


 金子かずお議員が所属している文教福祉委員会は9日に開催されます。

 平成30年度一般会計予算や国民健康保険特別会計、介護保険事業特別会計、後期高齢者医療特別会計などと平成29年度の補正予算の審議が行われます。

 また、児童1人につき年額3万円を支給する「ひとり親家庭等児童福祉金」の条例の審査や特別支援教育事業での支援員と相談員の配置をそれぞれ増員する施策の審議などが行われます。


つくば市の予算編成の方針


 五十嵐市長は昨年に続き市民第一の市政の実現を目指し、「徹底した行政改革」「安心の子育て」「頼れる福祉」「便利なインフラ」「活気ある地域」「誇れるまち」の6つの柱で重点政策に取り組むとしています。

 今年度も市民要望で新規に取り組む政策の中から何点かを紹介します。

 産婦人科施設整備助成5,000万円、産後ケア体制の充実に2,325万円、北条保育所新築事業に2,611万円、児童クラブ施設整備事業に3,029万円、中学校エアコン設置で4億1,814万円、子どもの学習を支援事業に857万円、福祉有償運送への補助に160万円、民間事業者等への合理的配慮支援に150万円、産業振興センター改修に1億2,343万円、科学技術を活かした地方創生事業に2,580万円、既存市街地の地域振興推進事業に864万円、市職員の海外派遣事業に903万円、コミュニティー施設を含む分庁舎建設に9億4,674万円(総額)、消防車両

 整備事業に2億8,072万円など予算化した取り組みが計上されている。

 また、中央図書館開館時間延長に伴う無料駐車時間の延長、商業施設のクレオ跡地利用検討事業、移住・定住プロモーション、筑波山頂観光用水渇水対策事業なども予算化されてきています。





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