つくば市議会議員 金子かずお
週刊・新社会つくば 金子さん町を歩く 議会報告

週刊・新社会つくば
2018年7月24日 第1,084号 発行:新社会党つくば支部

議会報告・一般質問から


障害者就労施設からの物品調達の推進は

質問・金子かずお議員

 障害者優先調達推進法が制定されたことに伴いお尋ねしたいと思います。

 平成24年6月27日に公布された障害者就労施設からの物品調達の推進等に関し、障害者就労施設等の受注の機会を確保するために必要な項目を定めることとしてスタートしました。それらについて、つくば市の状況についてお尋ねしたい。


答弁・保健福祉部長

 障害者優先調達推進法は、障害者の経済面の自立を進めるため、国や地方公共団体などの公機関が、物品や役務を調達する際に優先的に障害者就労施設等から交流と調達を推進するために、平成25年4月1日に施行されたものです。

 つくば市における取り組みとしましては、調達目標額を含む調達方針を定めています。
また、市内障害者就労施設等の協力を得て提供可能物品等の調査をし、庁内各課におけるニーズ調査をあわせて行い、それらの結果をもとにマッチングさせ、市内障害者就労施設等からの物品や役務の調達に努めております。

 今年度は、検討の場を設けるため、次長を中心メンバーとした障害者優先調達推進連絡会議を設置し、物品の調達を推進してきました。
また、地域の障害のある方の就労及び社会参加の充実を目的に、市役所芝生前広場で行っているプチマルシェに合わせまして障害者就労施設等による物品販売を行いました。今後も定期的に実施していく方向で進めています。

 優先調達の実績額につきましては、平成27年度529万6,980円、平成28年度545万2,964円となっています。
内容は、弁当などの食品、花苗などの物品や清掃業務などの役務の提供を調達しています。

 今後につきましては、市内の障害者就労施設等が供給する物品等の調達が円滑に推進されるよう、国の機関や独立行政機関等に情報提供を行うとともに制度の周知に努めていきます。


質問・金子かずお議員

 障害者優先調達推進法の関係でありますが、これはなかなか条件がうまくそろわないと難しいのかもしれませんけれども、かなり積極的な姿勢がないと、実現が非常に難しいなと思っております。
そういう点では、先ほど数値も上げていただいて教えていただきましたけれども、例えば、障害者センターなどで障害を持っている人たちが施設掃除をしたり、そういうことに取り組んでやってきている部分もありますよね、そういうことで仕事をふやしていくとか契約が結ばれていくということは、もっともっと広げられる可能性もあるのかなと思いますけれども、その辺はいかが考えておりますか。


答弁・保健福祉部長

 ご指摘のように、福祉支援センタ2カ所において、日常清掃業務を障害者就労支援施設等へ委託して実施はしております。そのほかの施設として、保健福祉部で対応しています福祉支援センターほか2カ所が、シルバ人材センタと委託をして実施しています。障害者だけではなくて高齢者の就労というのもありますので、うまくすみ分けながら進めるのも一つかなと。
ただ、その清掃業務一つをとっても、いろいろと自分のところでやりたいというような方も出てきておりますので、今後は、そこをどう調整していくかということに関しましては、全庁的な対応で検討していきたいと思います。


質問・金子かずお議員

 推進法に基づかなくても、いろいろな点で福祉施設を支援しているということは、行政としてできることがいっぱいあるのかなと思いますね。
そういう形で、例えばこのルールになくても、優先的な支援ができることは多々あるのじゃないかと思うんです。それらについてはどのような考え方をお持ちでしょうか。


答弁・保健福祉部長

 現在の優先調達法に直接触れなくても障害者就労施設等からいろいろと御協力いただいている部分がございます。
いろいろなイベントでの協力、出店、そういったところも支援すること。それから先ほど答弁いたしましたとおり、プチマルシェとあわせての物品販売もしくは今後の計画ではございますけれども、常設の出店ブース、こういったのも展開していくことによりまして、より一層推進できるものではないかなと考えておりますので、関係部署と調整しながら進めていきたいと考えております。


質問・金子かずお議員

 庁舎内を利用していろいろなことができるんじゃないかという話もありましたけれども、ほかの自治体なんかに行きますと、福祉団体がまとまって、市役所の中の一角を活用するとか、あるいは市の施設を活用して、そういうものを展示したり販売したりしているというようなこともあります。
つくば市役所が手狭だと言われている中で、なかなか厳しい状況というのはあるかもしれませんけれども、基本的な考え方だけはお聞かせください。


答弁・保健福祉部長

 他市町村のほうでは好事例がたくさんございます。食堂の展開であるとか、もちろん販売所であるとか、そういったところに障害者や高齢者等が担当していくというのは、地域の中でどう生活して、どう営んでいくかという原点になろうかなと思います。
その就労の機会だけではなくて、活動して生きがいをつくっていくというような考えからすれば、我々のほうもできる限りの支援というのは考えるべきではないかなというのが私の考えでございます。


質問・金子かずお議員

 さまざまな機会に論じていただきたいなと思ってお願いをしておきます。




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