つくば市議会議員 金子かずお
週刊・新社会つくば 金子さん町を歩く 議会報告

週刊・新社会つくば
2020年4月21日 第1,163号 発行:新社会党つくば支部

医療崩壊を防ぐための公共施設の提供


 医療崩壊とは、医療安全に対する過度な社会的要求や医療への過度な期待、医療費抑制政策などを背景とした、医師の士気の低下、防衛医療の増加、病院経営の悪化などにより、安定的・継続的な医療提供体制が成り立たなくなる、という論法で展開される俗語であります。新型コロナウイルスの感染が急速に拡大した国々では、医療従事者や医療器具が不足、重症者の治療に手が回らなくなった。このような状態を医療崩壊と表現するようになりました。


つくば市での公共宿泊施設の提供は
豊里ゆかりの森の宿舎「あかまつ」に

新型コロナウイルス感染拡大による医療崩壊を防ぐためには、無症状や軽症の患者の病院以外の施設での受け入れが必要となり、全国の地域で即座に実施できる取り組みとして自治体が保有する公共宿泊施設を活用した試みも大切な行為と思えます。 つくば市では、新型コロナウイルス感染症の軽症者の受け入れ施設に「豊里ゆかりの森宿舎あかまつ」を茨城県に提供することを議会・全員協議会で報告がなされ理解を求められました。家庭での感染を広めないためにも迅速な対応を可能にすることができます。感染症専門医の指導のもと、利用人員は流動的でありまが、安全管理に万全を期し、4月17日現在で宿舎あかまつの利用者は4名です。


発熱外来&ドライブスルー方式の導入を

 発熱外来の取り組みやドライブスルー方式の取り組みは発熱患者を一般患者と分けて医療機関での感染リスクを抑えるのが大きな狙いで3月下旬ごろから医師会や行政に開設を働きかけているとのことです。
 最近では、医療機関での取り組み事例なども紹介され多様な支援策が取り組まれている。つくば市議会全員協議会で金子議員からも取り組み推進の声が出されました。


議会報告・一般質問から


後発医薬品(ジェネリック)の利用について@

質問・金子かずお議員

 後発医薬品とは、先発医薬品の独占的販売期間の終了後に発売されているものであり、先発医薬品と同じ有効成分で、効能、効果、用い方、用量など、原則同一であり、先発医薬品に比べて低価格な医薬品であると認識をしております。

 期限切れになった先発医薬品の特許内容を参考に製造されることから、同じ有効成分の医薬品でも、後発医薬品は複数存在すると聞きます。後発医薬品は、先発医薬品の販売からおよそ10年経過して、それから発売される薬であるため、その間に進歩した最新の技術を取り入れることで、飲みやすさや使いやすさの工夫をつけ加えています。

 先日、後発医薬品に関する知らせが、我が家に、保健福祉部国民健康保険課国保保健係から届きました。内容は、後発医薬品に切りかえた場合は料金が下がる可能性があるというものでありました。つくば市における後発医薬品の実態についてお尋ねしたいと思います。


答弁・保健福祉部長

 後発医薬品の普及は、患者負担の軽減や医療保険財政の改善に資するもので、国においては、2020年9月までの後発医薬品使用割合80%の実現に向け、インセンティブ強化も含めて引き続き取り組むとされています。

 つくば市国民健康保険の後発医薬品の使用割合は、昨年7月で70.9%、ことし7月現在で74.4%となっています。


質問・金子かずお議員

 このことについては、先ほど御答弁いただきましたが、かなり私は進んだ形で普及しているのかなと思っています。しかし、これは国民健康保険だけでありますが、さらに伸ばしていくためには、何かつくば市としては考え方を持っているのでしょうか。


答弁・保健福祉部長

 その後発医薬品自体につきましては、患者負担の軽減、医療保険財政の改善に資するものということで普及が求められてございます。

 私ども、つくば市国民健康保険におきましては、この後発医薬品の使用促進のため、血圧降下剤、高脂血症用剤、糖尿病用剤が処方され、後発医薬品へ変更すると、本人負担が300円以上下がる40歳以上の人を対象に、その差額を明記したお知らせを郵送しております。その際に、あわせて後発医薬品の使用をお願いするチラシや希望シールも同封することとしておりまして、その送付回数も、これまで年3回でしたのを今年度から4回にふやして送付することという形でやってございます。

 同様に、後期高齢者、茨城県の広域連合も同様な形で、差額の通知あるいは、こういうお知らせのチラシ、希望シール、そういったものも含めてお知らせをしておりますので、全体として広がっていければと思っております。

 つくば市国民健康保険は、先ほど申し上げたような使用割合でございますけれども、県内のほかの国民健康保険あるいは全国での全体としての後発医薬品の使用割合からしますと、それの平均以下という状況になってございますので、先ほど申し上げたような取り組みを引き続きやっていきたいと考えております。

(次号に続く)


新型コロナウイルスの感染拡大により会議や集い、各種のイベントが中止となっています。医療崩壊を防ぐために皆で力を合わせなくては。まつりつくばも中止です。



(c) Kaneko Kazuo 2009