新型コロナウイルス感染拡大
に伴う医療・介護従事者への支援拡充
を国へ求める意見書
新型コロナウイルス感染症の陽性者数が全国各地で急増し、新規陽性者数は、1日当たり3,000人を超え、「第3波」といえる感染拡大が起きています。
12月22日現在、茨城県内では、陽性者2,168人のうち、重症者11人、中等症者41人、軽症者66人で、地域医療が逼迫している状況であります。
地域医療を崩壊させないためには国民一人一人が感染防止対策を行い、新たな陽性者数を増やさないことが大前提ですが、新型コロナウイルス感染症患者の受入病床・病棟を確保するという差し迫った現実的な課題は、単に病床を確保すれば解決するわけではありません。受入病床・病棟に勤務する医師・看護師等のスタッフの確保ができなければ、地域の医療・介護の提供体制を守り、医療崩壊を回避することができません。
スタッフの確保のために潜在看護師等の現場復帰を促す動きもありますが、新型コロナウイルス感染拡大の状況を考えると、直ちに現場復帰することは、現実的には困難と考えられます。地域の医療・介護の提供体制を守るには、今、最前線に立つ医療・介護従事者の方々に頼るほかないのは明白です。
医療・介護従事者の方々は、この1年近く極度の緊張に耐え、精神的にも限界を迎えていると思われます。医療・介護従事者の方々の使命感だけでは、医療・介護の提供体制を維持できないと予測されます。
しかし、感染拡大が急増した第1波以降、多くの病院等で外来患者・入院患者等が大幅に減少し、いったん感染拡大が落ち着いた6月には回復の兆しは僅かに見えたものの、医業損益は大幅な赤字が継続しており、医療・介護従事者の給料や賞与の引下げを実施する施設等も出ています。
本来、緊急事態による激務に対し手当が支給されてもよい状況の中、給料や賞与が引き下げられ、人手不足が続けば、医療・介護従事者の方々のモチベーションも下がり、更に離職者が出ることも容易に推察されます。
全ての医療・介護従事者は、いつ新型コロナウイルスに感染するかわからない勤務環境であり、自分から家族への感染を案じて、施設近くの宿泊施設を利用する事例や、残念なことに心ない言葉に傷ついている医療・介護従事者の方々もおられます。精神的にもぎりぎりの状況の中で離職せずに医療・介護に従事していただくためには、財政的支援とメンタルサポートが必要な状況と思われます。
以上のことから、地域医療を支え、医療崩壊を招かないためにも、医療・介護従事者の方々の離職を防ぎ、新型コロナウイルス感染症対応と医療・介護提供体制確保のための緊急的な国策として全ての医療機関・介護事業所に対し、以下の財政等の支援を行うよう国へ意見書を提出するよう求めます。
地域の医療・介護提供体制を守るため、コロナ禍による医療機関・介護事業所
の減収を補填する。
新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金等による支援について、速やか
に医療機関・介護事業所等に届くよう改善を図る。
感染防護具や医療用物資を国の責任で確保し、感染症対策のための財政措置を
継続・強化する。
医療・介護経営の悪化が、医療・介護従事者の賃金・賞与の悪化につながって
いる事態を国の責任で改善する。
全ての医療機関、介護施設等で、職員の精神面についての包括的なケアが実施
できるよう、メンタルヘルスケア提供体制整備のための財政措置を行う。
潜在看護師等が現場復帰できるよう研修やマッチングを強化する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和2年12月25日
つくば市議会
(提出先)
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、厚生労働大臣、内閣府特命担当大臣(新型コロナウイルス感染症対策担当大臣)
(提案理由)
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う医療・介護従事者への支援拡充を国へ求め
るため、意見書を提出するものです。
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