茨城県知事
大井川 和彦 様
百里基地でのV22オスプレイの訓練
中止を求める申し入れ
北関東防衛局が自衛隊木更津駐屯地に暫定配備されているV22オスプレイを使用し、本年8月以降に航空自衛隊百里基地で月に複数回の訓練を行う計画を明らかにしました。
私たちは7月29日、防衛大臣、百里基地司令にオスプレイ機の百里基地への飛来及び訓練計画中止の申入れ書を提出し、百里基地周辺自治体への要請を行いました。
さらに、8月12日に大井川知事にも次の申入れを行いました。
オスプレイ機が開発段階から30人もの乗組員が死亡する重大事故を起こし、実践配備後も相次ぐ墜落等の死亡事故を起こしている「欠陥機」であること。
防衛省は、「オスプレイは安全な飛行機だ」と宣伝しているが、10万時間あたりの飛行時間でオスプレイ機の事故率が高く、欠陥機であることが統計上でも明らかであること。
防衛省は「事故率は安全性の一つの指標に過ぎない」とし、事故の原因の多くを「それぞれの事故は人為ミス」と片付けていることは大きな問題であり、構造上の欠陥であれ、人為的ミスであれ、オスプレイ機の事故は多発していること。
住民の生活といのちを守る立場にある茨城県は、これらオスプレイの数多くの問題点や疑問点を看過せず、防衛省側に声を上げていくことが求められています。
「地元住民を危険にさらす、欠陥機オスプレイの百里基地飛来に反対し、百里基地での訓練中止の声を上げてください」と要請文を提出しました。
その後、オスプレイ訓練中止を求める声は、基地周辺地域の「百里飛行場周辺協議会」も北関東防衛局に対して「MV22オスプレイの訓練参加は容認できないことから、今後の訓練計画に位置付けない」と再三に渡って要望してきたことを述べた上で、「危険性が極めて高いオスプレイの百里基地での飛行訓練の中止」を求めたことも報道されました。
しかし、北関東防衛局は、地元住民や私たちの訓練中止申入れを無視する形で8月26日にはオスプレイ1機を飛来させ、「計器進入訓練」を行いました。
一方、自衛隊木更津駐屯地は5年以内の暫定配備としていますが、政府が配備先に計画した佐賀空港は地元の反対で配備出来ない状況が続いています。この中で、新しい格納庫を整備し、全17機配備に向けて整備能力を強化する動きがあり、木更津駐屯地が米軍と自衛隊オスプレイの整備拠点基地として位置づけられ、百里基地での訓練拡大が強化されることも懸念されます。
以上のような経過から、私たちは住民の生命・基本的人権を守る立場にある貴職に対し、改めて下記の項目について申し入れを行います。
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